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#実話

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実話であって欲しいと少し願ってしまう#エレン・イェーガー #ミカサ・アッカーマン #リヴァイ・アッカーマン #エルヴィン・スミス #ハンジ・ゾエ#ソニービーン#ソニービーン一族 #進撃の巨人#実話#諫山創 #諫山先生天才 #諫山先生 #諫山先生ありがとうございました  created by ぉ ぃ も゙ 🏹 with kpacotka.a's оригинальный звук
まだ携帯も持っていない小学校低学年の頃、母の帰りが遅くなった日があった。いつもより何時間も遅い帰宅時間。夜ご飯はいつも料理をしない父が作った。好きなものだらけの食卓は最高に楽しく僕はご機嫌だった。でもそんなご機嫌も夜が更けるにつれ段々と消えていく。8時半に帰るよと聞いていたけれど待っても待っても帰ってこない。時間は10時を回った。遠くの方から聞こえる救急車のサイレンが不安感をさらに掻き立てる。携帯も持ってない僕は固定機から何度も電話をした。何度かけただろうか、母が出た。"もう少ししたら帰るよ。寝ててね。" その声にほっと胸を撫で下ろす。母の言うとおり寝ることにした僕は付箋に今日書いたことを書き出した。洗濯物をたたんだ。お皿を洗った。褒められることを沢山書き出した。〜したよ。〜をしたんだよ。大きな机に小さな照明、大きな付箋に小さな文字で今日あったことを書き出した。いつの間にか机の四分の一が埋まるほど付箋を貼り付けていた。夜11時、全てを済まして寝ることにした。だが布団に入っても目が冴えている。隣で弟と父がぐっすりと寝ている横で静かに、ただ静かに母を待ち続けていた。そんな静かな部屋に鳴り響いた母の帰りを知らせる一通の通知。"帰宅されました。" インターホンから鳴るその音に僕は安心したのかすぐ夢の中へと行ってしまった__母の顔を見たのは次の日の朝だった。目を覚ますといつも通りの母がいつも通り台所に立っていた。下手な字で書いた沢山の付箋たちは一枚の手紙に変わっていた。母からだ。こそっと取って台所の死角となる台所の下で読む。僕は嬉しくなって自分の部屋の勉強机の引き出しにしまった。丁寧に折り目をつけないようにそしてまた見返せるように静かにしまった。そしてまた何食わぬ顔をしてリビングへと戻るのだ。いつもと変わらない朝、いつもと変わらない家、だけど昨日の僕とバトンタッチをした少し大人な僕がそこにはいた。

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